『冷やしちゃいけない』の本当の意味

みなさんこんにちはパーソナル薬膳トレーナーの緒形なおみです。

さて7月。そろそろ夏らしい気候に…って、もうすでに真夏のような日差しがカラダにこたえます。


そんな時に美味しく感じるのが冷たいモノ!

アイスクリームや氷の入った飲み物、冷やし中華とか素麵とか、キンキンに冷えたお野菜も美味しいよね!

…となりますよ。こんなに暑いんですから。

でも。喜んでいるのはお口、喉くらいまでかな~…


体温が36~37℃、内臓はもう少温度が高く、胃がちゃんと働き出すには38℃くらいは必要となるとのこと。そこへ10℃以下のものが急に入ってきたら、そりゃぁ冷たくて体の中はびっくりしますよね。 

私たちだって37℃前後の体温で10℃のプールにドボンと入ったりしたらエライことになるのは目に見えています。

それを自分のカラダの中に強いていると考えたら… 『内臓、なんかごめん…』って感じですよね。


薬膳の食材の分け方として四性というものがあります。 

食材のもつ働きとして、

・体をすごく温めるもの=熱性(唐辛子など)

・体を優しく温めるのもの=温性(かぼちゃ.鶏肉など)

・体を冷やすもの=涼性(キュウリ.梨など)

・体をすごく冷やすもの=寒性(バナナ.スイカ.カニなど)

(温めも冷やしもしない平性というものもあります)

という4(5)つの分類があるのですが、

薬膳ではその人の体質や体調、季節によってこれらの性質を上手に使い分けたり組み合わせて食事を作ります。

冷え性の方とお話をすると、『じゃぁ涼性とか寒性のものは食べない方が良いんですね』と言われますが、そうではありません。冷えの原因もさまざまなので一概にどれが良い食材、どれが悪い食材とも言えません。 その人のタイプや状態をよーく見て観察して決めるから、合う食材や合わない食材はあるけど、悪い食材というものはありません。(悪者を作らない薬膳の世界が好き♡)


じゃぁ何で『女性は冷やしちゃいけない』とよく言われるのか…

女子以血為本=女子は血をもって本となす 

▶女性は血がちゃんとしてナンボ という意味ですが(雑)、 中医学では婦人科系の疾患の原因のほどんどは血に関係していると考えます。

また、冷えは瘀血(カラダに悪さしかしない滞った良くない血)を発生させる大きな原因でもありますからやっぱり体の中は冷やさないでほしい。

だからね、生脚キラキラ、背中もお腹も見えてる若者を見るとおばちゃんはとても心配になります...


冷やさないでの本当の意味は

食べ物や着るもので『物理的に』体の外側や内側を必要以上に冷やさないで、ということ。

体の中を冷やし過ぎると臓腑の働きが落ちて元気なくなるどころか、病気にもなり得るから気を付けてね、という事だと考えます。


でも

夏の暑い時期に、スイカがとても美味しく感じるように、体の中が熱に傾いている時は『冷やすもの』を食べて調整することも大事。

もちろん食べ過ぎは良くありませんが、冷やす=熱を冷ましてバランスをとるということも必要なことなので、夏のスイカ!大いに結構だと思います


ただ、いずれにせよ、何事もほどほどに...ということで

のんびり養生、続けていきましょう♡



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