二十四節気薬膳便り 1月6日小寒

皆さんこんにちは パーソナル薬膳トレーナーの緒形なおみです。

本日は二十四節気の小寒(しょうかん) 

寒さが厳しくなってくる寒の入りと言われる時期で、武道などの『寒稽古』や味噌の『寒仕込み』など寒さが厳しいからこそ行われるものもありますね。


ちなみに平成初期、私の通っていた高校では『半袖&ブルマ、頭にはハチマキを巻いて遮るものが何もない農道を朝イチ全員で走る…』という苦行…いえ、寒稽古の期間がありました。家が近かった私はそのまま走って家まで帰りたい気持ちでいっぱいだったことだけ覚えています。


それはさておき...

江戸時代に書かれた暦便覧で小寒は

【冬至より一陽起こるが故に陰気に逆らふ故、益々冷える也】

とあります。 冬至(陰が一番強くなる日)を境に陽気がだんだんと増えてきて春に至る、とはいえまだ生まれたばかりの陽の気は弱々しく、だからこそ強い陰の気の性質が際立って寒さが厳しく感じられる。冬場お日様がでてほんの少し温かく感じるからこそ余計に日陰がめちゃくちゃ寒いとか、甘いお菓子に塩をちょっと入れたらなぜか甘さが際立つ、みたいな感じだと私は勝手に解釈しています。


 寒さというのは、人間の生命力の源である【腎】を弱らせてしまいます。 

植物が秋冬に蓄えたエネルギーで春に伸び伸びと芽吹きを迎え成長し、実をつけ次の世代に命をつなげていくように、

私たち人間も自然のサイクルと同じように、しっかりと精を貯めて充実したカラダで春を迎えられなければ、少ない資源で命を消耗するばかりになってしまい、イキイキと生きていくことが難しくなってきてしまいます。


だから今はまだ小さな陽のチカラを守るように、体を冷やさず精をつけて生命力を上げることがとっても大切な時期と考えます。


①冷やさない 

②胃腸を労わる 

③要らないものを捨てる 

④精をつける

ざっくりですがひとつづつ見ていきましょう。


①冷やさない=温めるという訳ではありません。 温活は良いことですが温めすぎて汗をかき過ぎてしまうと汗と一緒に元気の気も抜けてしまいます。また辛すぎるものや取り過ぎで生まれた熱が体を中から乾燥させてしまうこともあります。何事もやり過ぎ注意で温めるという意識より『冷やさない』を心掛けてみてください。冷えていたらもちろん温めて冷えた状態にしたままにしないで。


②胃腸を労わる=年末年始の食生活で反省がある方。胃腸はフル稼働でヘトヘトになっているかもしれません。まずは大根やかぶ、キャベツなどの消化を促進するもの(薬膳では健脾の食材あたり)を取り入れてみてください。生ではなく火を通したりスープなど温かいものをよく噛んで(お口の中で第一消化をしてから胃に送ってあげます)食べてくださいね。


③要らないものを捨てる=やけに喉が渇く人や食欲の暴走が止められない人➡胃に熱がこもっているかも。キャベツや白菜など清熱の食材がおすすめ/むくみがある人➡余計な水をしっかり出せるよう豆類(小豆など)の利水の食材がおすすめ/お酒.こってり系.ベタベタ系を食べ過ぎた人➡老廃物や脂肪がたまっている可能性大 まずは意識して摂取量を減らしてください(食材は症状によっておすすめが変わりますのでまた今度)

要らないものが出ていかないと良いモノはカラダに定着しにくくなるので、余計なモノは小さなうちにさっさと出していきましょう!


④精をつける=うなぎとかすっぽんとか、精がつくといわれる食材ありますよね。高級食材でなくても山芋や骨付き肉、そしてエイジング食材といわれる黒い食べ物(黒豆とか黒きくらげとか)も腎を守る補う(精をつける)食材の仲間になります。



難しいことはありません。とりあえず七草がゆを食べてみましょうか。

お粥さんを作るのが面倒な人はレトルトでも良いと思います。出来上がったお粥さんに食べやすい大きさに切ってさっと茹でた七草を入れるだけでOK(七草はスーパーなどでセットになって売ってます)

長くなったので細かい説明はしませんが、春の七種には胃腸を労わるもの、余計な熱を取り除くもの、咳や痰症状を和らげるもの、むくみを改善するものが含まれますし、お粥さんは消化しやすく気も補ってくれるので元気も取り戻します。お正月明け、小寒の時期にちょうどいい食材ばかりですので、ぜひゆっくり嚙んで食べてくださいね。


春をお迎えする準備。カラダの中から整えていきましょう♪






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